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私の密かなたのしみ
開業して早いもので11年目、単調になりがちな家業の憂さを当初は陶芸で晴らしていました。
食卓にも自作の器が並ぶようになり飽き始めた3年前、ふとしたことから通信制の大学生生活を始めてみました。
3年間遊んで今春30年ぶりに2回目の卒業証書をもいらいましたので、たわいもない話ですが話題提供になれば幸いです。
早稲田大学通信制は人間科学部のみで健康福祉、環境科学、情報科学の3学科があり定員は毎年300人ほど、一応小論文と面接があり2倍前後です。
ご関心のある先生はこちら  http://e-school.human.waseda.ac.jp/info/ をご覧ください。
私は情報科学科に入学し教育工学のゼミに所属、卒論は「自力禁煙の成否を分ける要因」でした。
プログラミングやIT関連のみならず成人教育、情報倫理など幅広い科目があります。各種心理学や生命倫理、動物生態学、フランス文学、地球環境科学など他学科の科目も横断的に遊べます。
授業内容、授業料、卒業資格は通学制とまったく同じ、ただ授業は毎週オンラインで配信されオンデマンドで受講、BBS上で討論、中間、期末レポートを提出、半期に1〜2回のスクーリングが所沢でありました。
 
授業は基礎的なのでしょうが視野を広げるには十分な内容、ゼミや卒論というものも始めて体験しました。
何より全国に老若男女、さまざまな職業の友人ができました。
子供と同じ年代の通学制の生徒と同席させてもらった大隈講堂での入学式、卒業式はちょっとしたものでした。
マンモス大学はまた違うものです。
私がいい年をして大学に入って遊びたかったことのひとつは必修の統計学でした。
EBM至上主義の昨今、論文はもちろん、学会でも統計値で話が進むことが多いと思います。
各種ガイドラインのエビデンスレベルがメタアナリシスなどの統計手法で計られるのもいたし方ありません。
でも、開業医の立場からすると疾病に関する集団の将来危険率予測を基に、個人の現在の生活習慣をしばり、治療方針を決定することに対する素朴な疑問は現在もあると思います。
たとえば喫煙者のクモ膜下出血の罹患率はオッズ比で2.5~4.6倍とされていますが、近年の喫煙率の堅調な低下にもかかわらず肺がん同様、クモ膜下出血の発症率は減少していないようです。
○○先生、喫煙を全面的に容認しているわけではありませんよ!笑)。
また、未破裂脳動脈瘤の年間破裂危険率は1%程度に合意形成されつつありますが、当然母集団により論文間で大きな隔たりがあります。
個人のさまざまな条件もありますから、未破裂脳動脈瘤が偶然発見された生身の受診者を前にして、統計値を根拠に治療介入に言及することは、もしかしたらよほどの勇気がいることなのかもしれません。
このようなジレンマに答えるためには統計を少しは理解しなくてはいけないように思いました。
今回かじったのは統計学の基礎にすぎませんが、たとえば3つ以上の平均値を比較するときはt検定をいくら繰り返しても無意味なことをはじめて知りました(汗)。
ジレンマを解くには程遠いのですが、少なくとも学会で聴く臨床統計に対する私のアレルギーが少しは緩和されたようです。
未破裂脳動脈瘤に関して受診者の心理、人生観、選好など個別意思決定を考慮した治療のガイドライン作りが進行中だそうです。
 
先日の脳神経外科コングレス会場には「医師あたま -医師と患者はなぜすれ違うのか- 」というおもしろい題名の本も並べられていました。
医師固有のスキーマの変更、EBMから再度ナラティブへ、そういう回帰志向もあるようです。
アラ・フィフティーでの文系の遊びが日常診療のどこかで学費を代償してくれることがあるかもしれません。
H22年 南区支部便り
 
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