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私を脳神経外科クリニック開業に至らせたもの |
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昨年8月に南区支部で
脳神経外科クリニックを開業させていただきました。
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20年の勤務医生活の後の開業で右も左もわからない中、
何とか1年を迎えることができました。
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この間、暖かいご助言ならびにご指導を頂きました支部の諸先輩に
この場をお借りして厚く御礼申し上げます。
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今から思うと、
私を脳神経外科クリニック開業に至らせた動機はいろいろあったようです。 |
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私は開業前の7年間、美唄労災病院で
脳血管障害から脊髄疾患まで、広く救急診療に当たっておりました。
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幸い病を克服し社会復帰される方を見てやりがいを感じる一方、
脳死の延命治療や植物状態で何年も過ごさざるを得ない方々の現実は、
何がしか考えさせられるものがあります。
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時代の変化もありました。
医療技術の進歩は診療内容を特殊、高度、難解の方向に進め
専門医の中の専門医を生んでいますが、
他方、高齢化社会に伴い疾患内容は普遍、軽症、平易へと偏移しつつあるようです。 |
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医療の担い手側と受けて側の意識の間に
微妙なギャップが生じているように感じられました。
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また医療経済に関わる様々な制度改革、
一般の方々の健康に対するの関心の高まりや
医療への権利意識の拡大、情報公開の流れなどは
このすき間を埋める新たな脳神経外科(医)の
活動の分野を示しているように思われました。
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開業するに当たり、重要視したことの一つは
患者さんの顔が見えること、
すなわち自分の長年住んでいる地域に開業することです。
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子供の通う小学校の先生のご両親や同じ町内会に住む方、
同じスキー場に通う方を診させていただくとき思わず力が入ってしまいます。
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緑豊かな自然の残された大好きな南区に開業させていただいた所以です。
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現在、頭痛、めまい、シビレ、物忘れなど
ありふれた症状のMRIによる器質的疾患の
スクリーニング、保存的治療、脳卒中(後遺症)の方の訪問診療などを行っています。
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入院治療やリハビリは出来ませんので、
そのような必要のある際には大学ならびにその関連病院にお願いしています。
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内科、循環器内科、神経内科、眼科、耳鼻科、整形外科。
精神科など関連するお近くの病院や
訪問看護ステーション、介護施設などには大変お世話になっています。
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心身症の方も少なからず見えますので
臨床心理学的アプロ―チなどはこれからの関心事です。
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人と接すること、
人の話を聞くことは嫌いではないようです。
もとより微力ですがいつの日か
地域になくてはならないクリニックになれるよう、
患者さんの立場にたった
最良の保健、医療、福祉の
選択のお手伝いをしてゆきたいと考えています。
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