無心の時間、ニューロネットのリセット |
|
真中をぎゅっと両手で押しつぶし手前から前方へ転がすこと数回、
横長になった“これ”を両側から中央へ折りたたんで四角にします。
|
|
今度は左手で左前方へ押しつぶしつつ右手で
反時計回りに百回ほど回転させ、
きれいな菊模様の出来上がり。
|
両手の力を徐々に抜き、
回転をゆっくり減速させると砲弾に変身です。
回転台にどっしりと据え、
水に浸した両手の掌でたっぷり愛でる。
水の薄膜を介して感じる回転表面の細かな肌触りがなぜか懐かしく、
まずは始めの至福の時。
|
|
|
芯を出し、言うことを聞かせてひとにぎり。
“これ”は皿から筒へ、そして引き上げられ、
自由自在に変形します。
|
なんという魔法、なんという感動、二番目の至福の時です。
|
|
こんなひとときが待ち遠しくて待ち遠しくて、
こんな感じは随分久しぶり。
|
小学校の運動会、いや中学の学校帰りの逢引(48歳の典型的オジサン言葉!)、
はたまた長女の誕生以来?
以後、長い長い空白の時を経て
クリニックを開業5年目の今年、
ごく最近の出来事です。
|
|
無心、もの言わぬ“あなた”が私、私が“あなた”。
一体化した時間だけが空をなして流れてゆきます。
こころが広く豊かになります。
|
|
|
Not haste, not rest.(ドイツの格言??)
無心の時間を過ごす、とても大切なことのようです。
|
脳細胞(ニューロネット)のリセット。 |
|
開業して判明したことは、
いまさらですが仕事を休むことができないこと、
単調な毎日になりがちなこと、
ストレスがあっても相談相手が少ないこと。
保険医会の諸先輩も
趣味に無心の時間を見いだし、
明日の仕事の新たなエネルギーを得ているのですね。
|
|
|
わかりました!
私にとって、もの言わぬ
“これ”や“あなた”の手触りは
小さい子供の頃、
両親と一緒に慣れ親しんだあの忘れかけていたもの、
懐かしい田んぼの“土”の感触だったのです。
|
|
|
|
|
ページの先頭へ |