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16. 三叉神経痛 (さんさしんけいつう) 17. 慢性硬膜下血腫 18. 神経調節性失神
13. 急性末梢性顔面神経麻痺(ベル麻痺) 14. 未破裂脳動脈瘤 15. 脳血管性痴呆
10. 正常圧水頭症 11. 良性発作性頭位めまい 12. 一過性脳虚血発作
7. 眼虚血症候群
(がん・きょけつ・しょうこうぐん)
8. 手根管症候群
(しゅこんかん・しょうこうぐん)
9. むずむず脚症候群
(レストレスレッグス症候群)
4. くも膜のう胞 5. 低髄液圧症候群 6. 頭部帯状疱疹
1. 髄膜炎(ずいまくえん) 2. パーキンソン病 3. 繊維筋痛症とリウマチ性多発筋痛症
 
2. パーキンソン病
 
質問: 67才、男性です。
1年半ほど前から左足が重たく歩くときに引きずるようになりました。家族から手を震わせていることも指摘されるのですが、自分では食事の際など不自由はありません。
糖尿病で内科にかかっていて脳のMRI検査を勧められました。パーキンソン病で寝たきりになった兄がいるのですが、同じ病気ではないかと心配です。

答え: パーキンソン病は中年以降に多く、50才以上では100人に一人の割合で発症する比較的よくみられる病気です。
知らないうちに片方の手から徐々に運動機能が低下して両手足におよび、歩行障害をきたします。さらに進行すると精神症状や自律神経症状により日常生活に介助が必要となります。
進行を一時的に軽減する薬はありますが、残念ながら完全に治す薬はないので生涯にわたって服薬が必要です。しかし、早期に発見して専門医を受診し適切な服薬とリハビリを行うと自立した生活を長期間にわたって送ることができます。
パーキンソン病に類似した病気もたくさんあります。それらの中には治すことが可能なものもあります。

以下の点に気を付けるとパーキンソン病の早期発見に役立つでしょう。
   
■ 4大症状
 
静止時振戦 手足の無意識のふるえ  
筋 固 縮 手足の筋肉のこわばり ⇒ 日常生活動作の緩慢
無 動 症 手足、顔面の動きの減少 ⇒ 日常生活動作の緩慢
姿勢反射障害 立位でふらつきやすい ⇒ 歩行障害
■ 初発症状
 
  振戦 > 振戦 > = 動作緩慢 = 体の硬さ
 
 
パーキンソン病を疑わせる所見
パーキンソン病らしくない所見
発症時期 1年以上前から知らないうちに ある日突然に
振戦 手が振るえる 頭が振るえる
膝の上に手を置いているとき 字を書いているとき
左右の手で程度が違う 両手とも同じ程度
歩行障害 両手の振りに左右差がある 両手の振りに左右差がない
指が振るえている 指が振るえていない
片方の足を引きずる 両方の足を引きずる
歩幅が狭い 歩幅が広い
足がすくむ すくまない
次第に早足になる 早足にならない
姿勢反射異常 初めは転びやすくはない 初めから転びやすい
精神症状
はじめはない はじめから、痴呆がある
はじめはない はじめから幻覚、妄想がある
軽いうつ気分 罪業感、自殺念慮
自律神経症状 初めは少ない 初めから著明
(便秘、尿失禁、立ちくらみ、手足の冷え、発汗減少)
MRI 検査 異常なし 異常あり
 
 
--- パーキンソン病と鑑別を要する病気 ---
 
 
正常圧水頭症
 
慢性硬膜下血腫
 
血管性パーキンソニズム
(脳室の拡大)
 
(血腫)
 
(脳室周囲の脱髄)
         
 
 
進行性核上性麻痺
 
オリーブ・橋・小脳変性症
 
線条体黒質変性症
(中脳被蓋の萎縮)
 
(小脳の萎縮)
 
(線条体の異常信号)
         
   
   
   
薬剤性パーキンソニズム
   
(胃薬 精神安定剤 吐き気止め 抗うつ剤など)
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