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1. 一過性全健忘 2. 片側顔面けいれん 3. 高齢者のてんかん発作
 
4. 高齢者の睡眠障害
 
質問: 64才、主婦です。子供のお産扱いで遠方に滞在したことをきっかけに不眠になりました。母がもらっている睡眠薬を2〜3回のみ眠れましたが、依存症になるのではと心配です。不眠の原因、眠るための生活上のアドバイスなど教えてください。
   

答え: あなただけではなく不眠の訴えは加齢とともに増え、高齢者、特に女性ではでは約30%の方が不眠を自覚されています。確かに睡眠薬の常用は依存症になる危険性があるため、睡眠薬を飲み始めるときには注意が必要です。
 
 
日本睡眠学会による不眠症の定義
 
1. 夜間なかなか眠りにつけず、寝付くのに普段より30分以上かかる。
2. 眠りに入っても夜中に目が覚めやすく、2回以上の覚醒がある。
3. 朝、いつもよりも2時間以上早く目が覚める。
4. 朝起きた時にぐっすり眠った感じがしない。
 

これらの症状がしばしば起こって1ヶ月以上続くこととあります。

   
 
   高齢者の睡眠の特徴
 
1. 睡眠時間は減少する 平均6時間程度
2. 床の中で起きている時間が長くなる
3. 浅い睡眠が多くなる(脳波で高振幅除波睡眠が減る)
4. 夢を見ることが少なくなる(脳波でREM睡眠が減る)
   
加齢に伴う睡眠時間の減少
加齢に伴う深い睡眠(睡眠段階4)の減少
   

 
 
眠気のもとは
 
1. 覚醒、身体活動の長さに比例して体内にアデノシンが蓄積して次第に眠気が増す
2. 光を見ると眼を介して脳の一部(視交叉上核)が刺激されて、その10~12時間後に
 

睡眠ホルモン(メラトニン)が分泌される (概日リズム、体内時計)

   
 
   不眠の原因
   
良眠のための心がけ
 
1. 昼寝による寝だめ 1. 昼寝をしない
2. 日中の運動不足 2. 日中、体を動かす
3. 寝る前のコーヒー、ビール(夜間頻尿) 3. 寝る前の飲水制限
4. 早すぎる就床時間   4. 眠くなるまで床に就かない
5. 床の中での考え事
(朝目覚めても床の中で長くいる)
5. 床の中で考え事をしない
(朝目覚めたらすぐに離床する)
6. 体の冷え、低体温
(体内にアデノシンが蓄積しない)
6. 夕食前にシャワー、入浴で体を温める
(体内にアデノシンを蓄積させる)
7. 朝から薄暗い室内生活
(メレトニンのスイッチが入らない)
7. 朝、日光を浴びる
(メラトニンのスイッチを入れる)

   
 
高齢者が睡眠薬を飲み始めるときの注意点
 
1. 自分の睡眠障害のタイプに合った睡眠薬を飲む(入眠障害は短時間作用型、中途・早朝覚醒は長時間作用型)
2. 常用は避ける 1〜3か月に限定して服薬、その間は連日服用、良眠の習慣と自信を取り戻す
3. 睡眠薬の翌朝の持越し、眠気、ふらつき気を付ける
4. 緑内障を悪化させることがある 
5. アルコールと併用しない(一過性健忘、記憶障害の出現)
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