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質問: |
同居の72才の母が2年ほど前から、もの忘れが目立ってきました。眼鏡をなくしたり、同じものを買ってきたり、今、言ったことと同じことをまた言ってきます。二人暮らしで私は仕事に出かけるため、日中、母は一人になります。先日、遠く離れて住む兄が訪ねてきた際には特別問題なく対応し、兄は母の健忘を信用しようとしません。
最近、新聞で物忘れ外来というのがあることを知りました。受診しようと考えていますが、どのようなことをするのですか?母の負担にはならないか、自分はどのような準備をして行けばいいのか、教えてください。
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答え: |
物忘れ外来とは、痴呆症の方を専門に見る外来です。 |
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精神科、神経内科、脳神経外科などで受けられるようになってきました。20才代の若年者から80才代の高齢者までいろいろな方が受診されます。 |
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目的は痴呆症の診断、治療のみならず、うつ病や職場不適応など心身症による物忘れ、加齢に伴う生理的物忘れを診断し、不要な不安を取ることもその目的の一つです。 |
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物忘れ外来で行われる検査、治療の概略を表に示しました。ご本人に負担のかかる検査はありません。ご家族には健忘の程度、日常生活の様子を具体的にやや詳しくお伺いします。日常生活のメモなどを用意されて受診されるとよいでしょう。ご兄弟など親族の方にも同伴していただくと、お母さんの病状の理解の助けになります。 |
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なおアルツハイマー病では初期から見られる所見と、初期には見られず正常に見える所見があります。この一見、正常に見える所見も病状の進行とともに障害されてくるのですが、初期にはお母さんのように痴呆症に気付かれないこともあります。 |
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MRI:海馬の萎縮 |
MRI:頭頂葉皮質の委縮 |
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空間失認、構成失行のテスト |
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(時計、立方体描画テスト) |
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参考文献:よくわかるアルツハイマー病 ―実際にかかわる人のために― |
中野今治、水澤英洋 編集 永井書店 2006 |
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